上級編0

このページには、知らなくても問題ないけれども、知っておいた方がおもしろいのではないかというたぐいのトピックスを随時掲載していく予定です。

ROE(総資本利益率)0

財務諸表を使って経営を分析する枠組みとしてROEが使われます。起業間もない事業家にとっては理屈よりも「がむしゃらさ」の方が大切です。しかし、自分の投資に価値があるのかどうかを考える仕組みとしてROEは便利な方法論です。

ROEは売上高利益率と資産回転率、財務レバレッジを掛け合わせたものです。売上高利益率は文字どうり、売上高に対する利益のバーセンテージです。資産回転率は、資産を使って、年間に資産の何倍の売上を達成したかを示します。最後の財務レバレッジは、借金というレバレッジ(てこ)をどの程度利用したかを示します。これら3つを掛け合わせると、分子分母を相殺した後、自己資本利益率が残ります。これは、自己資本に対して何%の利益を生み出したかを示します。

一般的に、一つの目安として、借金に頼らず、自分で投資を行った場合は、売上高利益率が業界標準を上回り、資産以上の売上高を達成できれば事業化がうまくいっていると見ることが出来ます。

反対に、借金を行った場合、起業5年後にROE40%くらいを目指すことになります。

これらはあくまで目安であり、年々、資金不足に陥らずに、事業を継続できるだけでも「よし」とすべきなのが実状ともいえます。

ROEの公式

自己資本
利益率

 

売上高
利益率

 

資産
回転率

 

財務
レバレッジ

純利益

純利益

売上高

資産

--------

=

-------

x

-----

x

-------

自己資本

売上高

資産

自己資本

 

会社の形態0

会社の形態としては、多くの開業支援書籍が有限会社を取り上げています。しかし、有限会社にしても、最低資本金として300万円必要です。実際、所得税の税率等の視点では利益が1200万円をこれるまでは個人の方が得になるケースが多いようです。有限会社を設立するのは利益が1200万円出るようになってからで良いのではないでしょうか?それまでは、個人事業者やあるいは合資会社を設立するだけで十分なのではないでしょうか?

合資会社を設立した場合、無限責任社員が発生し、とても危険のように思えますが、実際に借金をする場合は、担保を取られますので、自分の担保力以上に借金をすることは事実上不可能なのです。担保を取らない町金融等からの借入を繰り返すような事業家は、経営者としては論外です。

また、何の担保もなく、いわゆるエンジェルが高額の資金援助をしてくれる場合は、とても恵まれたケースです。そうした場合は、もちろん有限会社か株式会社を設立されるのがよいでしょう。

青色申告0

実際の起業を考えると、税法上の損得からみて利益1200万円までは個人事業者で十分ということになります。

その際活用することになるのが「青色申告」です。費用に計上できる項目が多くなるので、かなりお得な制度です。その分、決算書の作成などが必要になりますが、法人格をもつ準備としても役立つ制度だと思います。青色申告については「西東社」の「図解 やさしくできる青色申告」(\1300)をお勧めします。きれいな紙面で青色申告をわかりやすく解説しています。

起業家と企業家0

日本は昔からアメリカ以上に独立開業の盛んな国でした。「起業」という点では、日本人はシリコンバレーの人々にもひけを取らない特性を持っていると思います。ヴェンチャーが、目指すべきは「起業」ではなく「企業」だと思います。雇用を生み出し、年金基金を作り出すことで個人を越えた社会貢献を行うのが企業だと思います。私利私欲でなく、社会への貢献という視点でヴェンチャーを考えてみてはどうでしょうか?

もう少し言えば、ほとんどの企業では、社長の個人財産を担保に銀行借り入れをします。企業の信用を高めていって個人による信用保証なしで投資をしてもらえるようになって初めて「企業」になったということではないでしょうか?起業でなく企業をめざすことこそ価値の創造だといえます。個人の信用で借り入れをしている間は、個人の信用が価値であって、「業」としておこなっているビジネスが価値を築いた訳ではないと思います。